先日、freee-mcp(リモート版)がリリースされました。
freee-mcpとは、AIでfreeeを操作できるサービスです。
今回は、実際に触ってみた感想を書きます。

何ができるの?
何ができるのかClaudeに聞いてみると、以下のような回答でした。
📊 会計(メインで使えるもの)
・取引の取得・登録・編集・削除
・試算表・貸借対照表・損益計算書の取得
・勘定科目・取引先の管理
・経費申請の操作
・口座残高の確認
🧾 請求書
・請求書・見積書・納品書の作成・取得・更新
👥 人事労務
・従業員情報の取得・管理
・勤怠打刻・勤怠データの取得
⚙️ その他
・販売管理(案件・受注)
・工数管理(プロジェクト・工数実績)
つまり、freee内での操作の一部が、Claude内で完結できるということです。
実際に、デモアカウントの分析レポートを出してもらいました。

テストデータなので実態のある数字ではありませんが、freeeのデータ取得・可視化の流れはこんな感じです。
分析上の読み方だけ補足すると、粗利率65%・営業利益率44%という数字は実在したら優良企業レベル。自己資本比率87.8%・流動比率1,183%は財務的に超健全な状態です。
出力された内容そのものは、そこまで深い分析ではありませんでした。
経営分析コメントも当たり障りない印象です。
ただ、これまでGASやスプレッドシート、Excelで経営分析の資料を作っていたことを考えると、その手間は減らせそうかなと思いました。
一方で、現状はProプランだとすぐ使用制限に引っかかる印象があり、実務で使うならMaxプラン前提になりそうです。
セキュリティ面は?
税理士として気になるのは、やはりセキュリティ面です。
お客様の会計データをAIにつないでよいのか。Claude(Anthropic)にデータが渡るのか。
この点は、かなり気になります。
結論から言うと、データはAnthropic側を経由します。
ただし、そのデータが学習に使われるかどうかは別の話で、利用プランや設定によって扱いが変わります。
データの流れとしてはこうなります。

次にAnthropicに渡ったデータが学習利用されるのかという点です。
学習利用されるかはプランと設定次第です。
| 利用形態 | 学習利用 | リスク |
|---|---|---|
| claude.ai(Free/Pro/Max) | デフォルトON | 高い |
| claude.ai + オプトアウト | OFF | 中(サーバー経由は変わらず) |
| Claude for Work / API | 対象外 | 低い |
なお、Claude for Workは最低5席必要となります。
freee-mcpで操作できるのは試算表・取引・売上・従業員情報など、お客様の財務情報そのものです。
「学習利用されないこと」だけでなく、「どこのサーバーを経由するか」を把握した上で使う必要があります。
つまり最低限やることは
- 設定 → プライバシー → 「Help improve Claude」をOFFにする
- クライアントの会社名・具体的な数字が入ったまま使わない(仮名や概算でテストする)
より安全にするなら
・Claude for Work / API(従量課金)を使って自前で制御する。
吉澤はどうするか?
現時点では、すぐに実務へ広く取り入れたいという感じではありませんでした。
ただ、AIなどの最新IT技術への対応が遅れがちな会計ソフト業界、税理士業界の中で、freeeがここに踏み込んできたのはすごいことだと思います。
今後、用途やセキュリティ面がさらに整ってくれば、活用の余地は十分ありそうです。
【余白ログ】
風邪で鼻水が止まらないと思っていたら、風邪のせいではなく、飲むのを控えていた花粉症の薬が原因でした。