4月から変わった税制、ひとり社長がまず見ておきたいのはこの2つです

今日から新年度ですね。(今年度もよろしくお願いします!)
昨日、税制改正法案が可決しました。
税制改正は毎年いろいろ出ますが、ひとり社長の立場で見ると、実際に気にするものはそんなに多くありません。
今回の改正で、まず見ておけばいいのは2つかなと思っています。

ひとつは、防衛特別法人税。
もうひとつは、少額減価償却資産の上限引き上げです。

目次

防衛特別法人税、あまり気にしなくて大丈夫です

4月から、防衛費の財源確保のために防衛特別法人税が始まりました。
対象になるのは、2026年4月1日以後に開始する事業年度です。

ここで大事なのは、「4月1日以後に開始する事業年度」というところです。
たとえば3月決算法人なら、
2026年4月1日開始の事業年度から影響が出ます。

一方で、すでに今年の事業年度が始まっている会社。
たとえば12月決算で2026年1月1日から期が始まっている会社なら、その期ではなく次の期からです。
4月1日以後に始まるかどうかが基準だからです。

「法人税に4%上乗せ」と聞くと身構えますが、ひとり社長なら影響が出ないケースのほうが多いはずです。
ざっくりですが、利益ベースでいうと約2,400万円以下であれば、防衛特別法人税はかかりません。
このあたりは、ひとり社長なら多くの場合そこまで心配しなくていいはずです。

とはいえ、税額が0でも申告は必要です。
ただ、ここは申告書の中で対応する話なので、今すぐ自分で何かをするものではありません。
会計ソフトや税理士が対応する部分です。

見ておきたいのは、少額減価償却資産の40万円未満です

もうひとつ、こちらは見ておいたほうがいい改正です。

これまで、青色申告をしている中小企業は「30万円未満の備品を、買った年に全額経費にできる」制度を使えました。
4月からその上限が、40万円未満に引き上げられました。
なので、30万円台のパソコンやカメラ、機器類などを買う場合には、ここは影響があります。

なお、年間300万円までという上限は変わりません。
物価高を考えると、40万円まで引き上げるなら、この年間上限も上げてほしいところではあります。

この制度は、防衛特別法人税と違って、事業年度ではなく購入日で考えます。
3月31日以前に買ったのか、4月1日以降に買ったのかで、30万円ルールになるのか40万円ルールになるのかが変わります。

あくまでも、個人の意見ですが税金によって行動を変えるのはやめましょう。
40万円まで一括で経費にできるからといって、あえてその範囲に収めるための買い方はあまりおすすめしません。
本当に必要なものがあるなら、必要なだけ投資したほうがいいでしょう。
たとえば、買いたいパソコンが40万円を超えるからといって、一括経費にできないことを理由にスペックを落とす。
これは本末転倒になりやすいです。

税金は大事ですが、それに行動を引っ張られすぎるのはよくありません。

税制改正は、全部を追う必要ない

雇われていた頃、毎週のミーティングで税制改正の発表をしなければなりませんでした。
税理士志望ではないアシスタントスタッフも含めて全員です。

正直、発表する側の温度差も大きくて、聞いていてしんどいなと思ってました。
「これ、うちのお客様に本当に関係ある?」
と思うような細かい改正も少なくありませんでした。

もちろん、税理士として税制全体を把握しておくべき、という考え方もあるでしょう。

ただ、独立してからは、そのあたりを自分で取捨選択しています。
全部を追うのではなく、今のお客様に必要なものを優先して見る。
そのほうが、結局はお客様の役に立つかなと。

このブログも、その考えで書いています。

税制改正は毎年たくさん出ます。
でも、全部を追う必要はありません。
まずは「自分に関係あるか」を判断できれば、それで十分です。

今回でいえば、ひとり社長がまず見ておきたいのはこの2つです。
防衛特別法人税が始まったこと。
そして、少額減価償却資産の上限が40万円未満に引き上げられたことです。

特に今期すぐ確認したいのは、備品を買う予定があるかどうかです。
買う予定があるなら、金額と購入時期だけ見ておけば足ります。

【余白ログ】
昨日は、外出しとある用事を済ませ、その後ブログを。
風邪で寝込んでる間に桜が咲いていました。

この記事を書いた人

吉澤 徳信のアバター 吉澤 徳信 税理士

税理士(東京地方税理士会緑支部)。
横浜市青葉区・たまプラーザで事務所を開業。
ひとり社長・小さな会社・個人事業主の税務顧問を、クラウド会計を使って全国オンラインで担当しています。コラムは、実際の相談や自分で確かめたことをもとに書いています。

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