医師の方から、特定支出控除について単発相談を受けました

先日、勤務医の方から特定支出控除について相談を受けました。
自分で確定申告をしている方に向けて、判定のポイントを書いていきます。

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医師の方から相談を受けました

先日、勤務医の方から特定支出控除について相談を受けました。
概要は知っていたのですが、適用条件が厳しいこともあり、実際に相談を受けるのは初めてでした。

具体的には、こんな質問でした。

  • 大学院の学費
  • 大学院用のPC代
  • 大学院への通学費
  • 医師会や学会の年会費

大学院の学費は、相談者の方も特定支出控除の適用を受けられる認識でした。
ただ、それ以外は即答できませんでした。
「一度確認させてください」と持ち帰ったのが、正直なところです。

対象になるもの、ならないもの

対象になるもの、ならないものは、以下のとおりです。

・PC → 対象外
・大学院への通学費 → 対象
・医師会や学会の年会費 → 対象外

特定支出控除の対象は、所得税法で限定列挙されています。
通勤費、職務上の旅費、転居費、研修費、資格取得費、帰宅旅費、勤務必要経費の7種類です。
勤務必要経費は、図書費・衣服費・交際費等にさらに絞られています。

PCは7つのカテゴリーのどれにも該当しません。
大学院への通学費は、研修を受けるために直接必要な旅費として「研修費」に該当します。

一番判断に迷ったのは、医師会や学会の年会費でした。
最初は「研修費」に該当するかと思いました。
ただ、研修費は「研修を受ける」ための支出、と定義されています。
「単なる会費」という名目である限り、7つのカテゴリーのどれにも収まらないかと思います。

医師会費には、政治連盟費や共済会費、事務局の運営費などが含まれているのが一般的です。
また学会は、講演を聴く時間もあれば、研究発表の時間もあります。
研究発表は、自分の知識や研究成果を発信する立場での参加です。
「教えを受ける」という研修費の定義には合致しません。

相談者の方からの質問にはなかったのですが、学会や医師会への交通費は対象になります。
講演を聴くなどの研修目的で参加するなら、その交通費は「研修費」に含まれます。
(自分の研究発表のための旅費は対象外、と国税庁の質疑応答事例にあります)

個別事情は、ネット記事では分からない

今回の相談を受けて、私もまずネットで調べてみました。
「医師の方が読んでもピンと来ないだろうな」というのが正直な感想です。
一方で、国税庁のサイトや条文を一般の方が読んで解釈するのはしんどいかなと思います。

自分で調べて時間を使うくらいなら、専門家に相談したほうが早いのかなと思いました。

自分で確定申告をしている方にとって、特定支出控除は条件のハードルも高い制度です。
給与所得控除(会社員が使える経費)の半分を超える金額が必要、勤務先の証明書も必要、と手続きの手間もあります。
その手間に見合うかも、判断のひとつかと思います。

【余白ログ】
土日は、無職転生を一気見しました。

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