自分で経理をやってきた。
あるいは、税理士に任せきりにせず、なるべく自分でも数字を見てきた。
でも売上が増えてきて、「そろそろ今のやり方では厳しいかもしれない」
そう感じ始めている方に向けて書きます。

自分でやってきたことは、無駄じゃない
自分で経理をしてきた。
それ自体、正直すごいことだと思います。
なぜなら、社長が数字を自分で把握することには、明確な価値があるからです。
自分で経理をしていると、売上が落ち始めたときに気づきやすいです。
経費が増えている月も見えやすい。
その感覚は、あとから数字だけを見るのとは少し違います
税理士事務所に経理を丸投げするのはおすすめしません。
まずコストです。
経理代行は、入力件数に応じて費用がかかります。
1取引110円が目安で、100円ショップで買ったものを入力してもらうだけで合計で220円かかります。
また、会社が成長すればするほど、比例してコストも増えます。
次に、自分の会社なのに数字が把握できない状態になります
入力作業そのものは、量をこなす作業になりやすいです。
私の経験上、税理士事務所の引き継ぎはほぼありません。
担当者が辞めたとき、自分の会社なのに数字が把握できない状態になります。
そして、経理を理解している社長は変化に強いです。
売上が落ち始めたタイミングで気づける。
来月の資金繰りを事前に把握できる。
お金の今・過去・未来が見えるからこそ、手を打てるタイミングを逃しません。
経理の目的については、こちらの記事でも詳しく書いています。
ひとり社長へ伝えたい経理の目的
任せたほうがいい場面がある
とはいえ、ずっと全部を自分でやるのが正解とも限りません。
経理の基本は、「収集」→「記録」→「確認」です。
このうち、プロの確認を受けたほうがいい場面があります。
・消費税を納めるようになった。
売上1,000万円を超えると課税事業者になり、申告が必要になります。
計算方法の選択を間違えると、税額が変わります。
・役員報酬を変更したい。
変更できるタイミングは、原則として期首から3ヶ月以内だけです。
タイミングを逃すと、1年待たなければなりません。
・決算前に利益が出すぎている。
手が打てるのは決算前だけです。
決算が終わってから気づいても、できることはほぼありません。
こういった場面は、判断を間違えると後から響きます。
だからといって、全部を任せる必要はありません。
「収集」→「記録」は自分でやる。
判断や確認が必要な部分だけ相談する。
そんな切り分けで十分でしょう。
わかって任せるから、意味がある
経理を丸投げした結果、こういったケースを見ました。
設備投資を続けた結果、資金繰りが回らなくなり、自分の役員報酬が払えなくなる。
手元の数字が見えていないまま、投資の判断をしてしまうからです。
数字がわかっていれば、そのタイミングで止められる。
経理を丸投げしていると、その判断ができなくなります。
丸投げと、理解したうえで任せるのは別物です。
確認や判断、申告は税理士に任せていいかと。
でも、数字を見て判断する部分や、気に掛ける習慣は、社長自身が持ち続けたほうがいいと思っています。
判断に迷ったときの目安はこうです。
月の取引量がまだ多くなく、数字を見る習慣があり、
必要なときだけ相談できる環境があるなら、自分で続けられます。
入力量が増えて本業を圧迫してきた、消費税や役員報酬など判断が必要な論点が増えてきた、
というタイミングが任せることを検討するサインです。
【余白ログ】
昨日は、WBC観戦後に友人とオンラインゲームを